法人でアパート経営をしています。事業承継税制の対象になりますか?
投稿日:2024年12月06日
一般的に、法人でアパート経営を行っている場合、事業承継税制の適用対象外となるケースが多いです。これは、事業承継税制が主に中小企業の「純粋な事業活動」の継続を支援するための制度であるためです。アパート経営は、通常「資産管理」や「不動産賃貸業」として分類され、事業承継税制が適用される「事業活動」として認識されにくいことが背景にあります。そのため、アパート経営を行う法人は、一般的には事業承継税制の上「資産保有会社」となり対象外として見なされることが多いです。
1. 資産保有会社とは?
資産保有会社とは、主に土地や建物、株式などの資産を保有・管理することを目的とした会社です。こうした会社は、経営の継続性が純粋な事業運営とは異なるため、事業承継税制の適用外となることが一般的です。アパート経営を行う法人も、このような資産管理型の事業に該当しやすく、事業承継税制の恩恵を受けにくいというのが現状です。
2. 例外的に適用を受けられるケース
ただし、例外的に「資産保有会社等の適用除外の特例」に該当する場合、事業承継税制の適用を受けることが可能な場合があります。
この特例は、資産保有会社等であっても、一定の条件を満たす場合に適用されます。例えば、以下のような要件をクリアすることで、アパート経営法人でも事業承継税制の適用を受けることができる可能性があります。
社会保険に加入している従業員(親族を除く)が5人以上おり、事務所などの営業施設を有すること、反復継続して事業活動を行っているなどが掲げられます。
アパート経営が法人の主要な事業ではない場合: 法人全体の資産や収益の中で、アパート経営が占める割合が小さい場合は、その法人全体が純粋な事業活動として認められることがあります。
3. 具体的な要件の確認が必要
適用除外の特例に該当するかどうかは、会社の事業構成、資産構成、経営形態などが重要な判断基準となります。これらの要件は、細かい条件や状況に応じて異なるため、該当するかどうかについては専門家による詳細な確認が必要です。
また、会社の経営方針や事業運営状況に応じて、事業承継税制の適用が可能になる場合もあるため、経営の将来計画や事業承継の方法を早めに検討することが重要です。
4. 専門家への相談が重要
事業承継税制の適用を受けられるかどうかについては、法人の状況に応じた個別の判断が求められます。また、事業承継税制は法改正や経済状況により、要件や制度が変更されることもあります。そのため、事業承継を検討する際は、税理士などの専門家に相談することが非常に重要です。
専門家と連携することで、最新の税制情報を踏まえた最適な承継計画を立てることができ、予想外の税負担や手続きの問題を未然に防ぐことができます。
まとめ
法人でアパート経営を行う場合、一般的には事業承継税制の対象外となりますが、「資産保有会社等の適用除外の特例」に該当する場合は、適用を受けられる可能性があります。事業承継税制の適用には、最低雇用要件や、施設要件などを複数の要件を満たす必要があるため、専門家に相談しながら早めに計画を進めることが重要です。法改正や最新の税制情報を踏まえて、事業承継に関する最適な対策を講じましょう。
この記事の監修

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。