ブログ

税理士試験の対策は毎年何科目ずつ勉強し受験した方がいいのか?

投稿日:2024年05月30日

税理士を目指している方は、早く資格を取得したい、短い期間で試験に合格したいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、税理士試験は難易度が高く、11の試験科目の中から5科目合格する必要があり、資格取得まで数年かかるといわれています。

資格取得までを効率的に進めていくためには、毎年何科目ずつ受験するのがよいのかを知っておくことが重要です。本記事では、税理士試験の概要と、同時に何科目勉強するのが効率的なのか、またその理由について解説していきます。

 

1 税理士試験の概要

税理士になるためには、簿記論と財務諸表論といった会計学の科目に加え、9つの税法に関する科目の中から3科目を選択し、合わせて5科目に合格する必要があります。また、科目合格制が採用されているため、1回の試験で5科目すべてに合格する必要はなく、1科目ずつ受験し5科目合格を目指すことが可能です。

試験は年に1回、8月上旬に実施され、仕事をしながら試験を受けている方も多いです。また、合格科目に有効期限がないため、少しずつ勉強を進め、5科目合格まで何年かかってもよいとされています。

 

2 税理士試験は受験科目によって勉強方法が違う

2-1 税理士試験は会計科目は同時に2科目を勉強、税法科目は1科目ずつ

税理士を目指す方は、複数科目の勉強を同時に進めようと考えている方も多いのではないでしょうか。

勉強時間に充てることができる時間について働きながら勉強するかたもいれば、勉強に専念できる環境があり、勉強のみする方もいます。

受験に専念できる環境があるのであれば、会計科目である簿記論、財務諸表論は試験問題範囲がほぼ同じで、計算問題についても、簿記の知識があれば十分に対応可能なため2科目同時に受験した方が良いと思います。

近年簿記論、財務諸表論の合格率も一時期よりも割と高く、受験をすることにより合格になる可能性もあると思われます。

しかし、働きながら確実に試験に合格することを考えると、1年で1科目の合格を目指し勉強を進めることをおすすめします。

個人的には簿記論を受験する場合で、財務諸表論がまだ合格していない、受験していない場合であれば、受験の申込、記念受験でもすることにより、来年度以降に試験の感覚に繋げることができるので、会計科目については2科目同時に受験することをお勧めします。

税法科目については、今までの会計科目と違い、勉強の仕方、覚える内容も段違いに難しくなります。

そのため勉強に専念できる環境があるのであれば、2科目勉強をしても良いと思いますが、働きながら受験する場合には、1科目ずつで良いと思います。

私自身の経験では、受験しているときは、早く合格したい一心で、複数科目を毎年受験していました。

しかし、それほど要領がよくない中、どの勉強も中途半端になり全滅の年が何度か続いたことを覚えており、今考えると当時はなぜこんな無理していたのだろう、どうして一科目ずつ勉強しなかったのかと思います。

私の場合、最後の残った税法科目が消費税でしたが、消費税一科目の勉強と、他の税法科目との複数勉強するときでは、学習の深さはやはり、一科目に集中する方が深く学ぶことができ、本番の試験のときも、自分ができない問題はだれもできないと開き直ることができ、本番の試験も望むことができました。

特に働きながら税理士試験を受けようとしている方は、勉強する時間も限られます。2科目以上勉強することは、時間の確保の面からも難しいかも知れません。年数はかかりますが、1科目に絞って集中して勉強し、合格を目指す方が現実的だといえます。

 

2-2 税理士試験の勉強に専念できる場合も2科目までがおすすめ

仕事をしながらではなく、資格取得のために勉強に専念できる方は、複数科目を同時に進める形でもいいでしょう。しかし、その場合でも2科目までに絞った方が望ましいといえます。

税理士試験は、どの科目も難易度が高く、内容も複雑なため、同時に多くの勉強を進めると、どの科目の内容なのか混乱してしまうことがあります。勉強に専念できる場合も、各試験科目の出題範囲や難易度などを考慮しながら、受験する2科目を選び、確実に合格できるよう、計画的に勉強を進めていきましょう。

 

3 まとめ

税理士の試験は科目合格制が採用され、合格した科目も有効期限がありません。税理士になるために必要な5科目合格まで、制度上期限がないことを考えると、同時に複数科目勉強し、難しい道を選ぶよりは、年に1科目確実に取得していく道を選ぶ方が効率的といえます。

働きながらではなく、資格取得のため勉強に専念できる場合も、同時に勉強する科目は2科目までがおすすめです。難易度の高い税理士試験は、同時に多くの科目を勉強するのではなく、科目を絞って集中的に勉強し試験に挑むのが、効率的な方法だといえます。

税理士試験は、難易度が高い試験ですが、しかし、あきらめなければ必ず合格できる試験だと思います。

しかし、一定の勉強時間が確実に必要になります。

その時間をどうやって確保するのかが、やはり難しいと思います。

税理士試験の勉強の進め方でお悩みの際は、丸山会計事務所までお気軽にご相談ください。

この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

お気軽にお問い合わせください
0120-025-388
お問い合わせ
TOP