26/8/7配信:【続報】受付開始!経済産業省の設備投資優遇策で絶対に踏んではならない落とし穴
投稿日:2026年08月07日
朝4時起きの税理士、丸山です。
3月17日のメルマガ
「『建物』が対象。令和8年度の
投資促進税制はここが違います」で
お伝えしていた設備投資優遇策につきまして、
昨日(2026年7月31日)、
経済産業省より
「特定生産性向上設備等投資計画」の
正式な申請受付が開始されました。
最新情報が公表されましたので、
皆様にいち早く周知したく、
緊急でメルマガを作成いたしました。
今回公開された最新の申請マニュアルから、
経営者様や資産家様が
「絶対に間違えてはならない注意点」を
まとめました。
大規模な設備投資や
工場・倉庫の建設をご検討中の方は、
必ず最後までお読みください。
■ 資産ごとの金額要件(投資下限額)
本税制を適用するためには、
まず「投資計画全体の合計額」を
クリアする必要があります。
・中小企業者等:合計 5億円以上
・大企業等:合計 35億円以上
※土地の取得費は
投資額に含めることができません。
また前回もお伝えした通り、
計画に含めることができる個々の資産
(機械装置やソフトウェア等)の
最低取得価額要件や、
中古資産は対象外といったルールもございます。
■ 対象外となる「用途制限」にも注意
金額条件を満たしていても、
以下の用途に使われる資産は
税制の対象外(適用除外)となります。
・賃貸用資産
(アパート、マンション、賃貸倉庫など)
・本社ビルなど(間接部門のみの拠点建物)
・社宅や保養所(福利厚生施設)
・試験研究用の資産
(研究開発税制の領分のため)
特に不動産オーナー様や資産家様は
ご注意ください。
「賃貸倉庫」を建てて貸す投資は、
金額がいくら大きくても対象外です。
また、前回のメルマガの題名にもした
「建物が対象」という本税制の特長ですが、
「建物のみ」の投資は除外されており
必ず「建物 + 機械装置(またはソフト)」
をセットにした投資計画を
立てる必要があります。※
※こちらは私見になりますが、法令(省令案)、
パブリックコメント、7月31日公表資料にある
投資利益率の基準への適合状況などからも読み取れます。
■ 最も恐ろしいのは「順序」のルールです
今回の優遇策で、
絶対に間違えてはならないルールがあります。
それは、
「国から確認書をもらう前に
契約や着工をしてしまうと、
税制優遇が1円も受けられなくなる」
ということです。
後からの申請や、救済措置は
一切認められません。
発注のハンコを押す前に、
必ず我々税理士を交えて
申請を完了させる必要があります。
■ 取締役会の「決議日」にも要注意!
見落とされがちなのが、
社内の意思決定のタイミングです。
今回の税制では、
「取締役会等の決議が
令和7年12月26日以降であること」
が要件となっています。
それ以前に決議が完了している案件は、
原則として本税制を適用できません。
なお、投資内容を大幅に変更した
「変更計画」として申請できる例外もありますが、
要件が厳しいため、該当しそうな方は
個別にご相談ください。
■ 他の優遇税制との「併用禁止」
本税制の確認を受けた場合、
計画期間中は「中小企業経営強化税制」や
「地域未来投資促進税制」などの適用が
できなくなります。
「この設備は経営強化税制、
あっちの設備は新税制で」という
“いいとこ取り”はできません。
事前にどちらを使う方が有利か、
中長期的なシミュレーションが不可欠です。
■ 実務上の重要チェックポイント
その他にも、今回確定した
シビアなルールがいくつかあります。
(1)申請はWEB(Gビズフォーム)のみ
事前のGビズIDアカウント取得が必須です。
担当者が退職等で不在になると
システム上で担当者変更ができなくなるため、
「副担当者」(最大2名)の登録を
強くお勧めします。
(2)士業による「事前確認書」が必須
取締役会の決議プロセスや、
投資利益率(ROI)の計算について、
税理士等の事前確認書を添えて申請します。
(3)大企業向けの適用制限(ムチ税制)
一定の賃上げや国内投資の要件を
満たさない大企業は、
本制度の適用が除外される
制限規定がございます。
■ 申請期限とスケジュール
国の確認を受けられるのは
令和11年(2029年)3月末まで、
約2年8ヶ月の期間があります。
確認さえ受けておけば、
実際の設備の取得は
確認日から5年以内で大丈夫です。
つまり、建設が数年先の計画でも、
「先に確認を取っておく」ことが
何より重要になります。
大型投資は、動く前の設計が9割です。
不動産税務や大規模投資の節税策について
お悩みやご相談がございましたら、
いつでも当事務所までご相談ください。
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この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。


