デジタル化投資で攻める中小企業の節税戦略【2026年度版】
投稿日:2026年05月19日

朝4時起きの税理士、丸山です。
本日は「DX投資と税制のいま」についてお話しします。
「DX投資促進税制も、経営強化税制のC類型も終わってしまった。もうデジタル化で節税なんてできないのでは?」――そう肩を落としている経営者の方は、実は最新の情報をアップデートできていないだけかもしれません。
確かに、以前の主役だった「DX投資促進税制」や、使い勝手の良かった「経営強化税制C類型(デジタル化設備)」は令和7年3月末(2025年3月末)をもって廃止されました。しかし、令和7年度税制改正を経て、中小企業のデジタル投資を支える枠組みは、より「実務的」な形へと姿を変えています。
「攻める税理士」として、現在の制度下で最大の利益を出す4つの戦略をお伝えします。
1. 経営強化税制は「A類型・B類型」でのDX実現へ
これまでDX投資の代名詞だった「C類型」は廃止されましたが、中小企業経営強化税制(A・B・D類型)自体は令和8年度末まで延長されています。
今、デジタル化設備を導入するなら、以下のルートを検討すべきです。
・A類型(生産性向上設備): 最新モデルの生産管理システムや、AI搭載の加工機など、「生産性向上」を証明する工業会の証明書が取得できれば、即時償却が可能です。
・B類型(収益力強化設備): 投資収益率(ROI)が年平均7%以上となる投資計画を策定し、経済産業局の認定を受ける手法です。C類型のような「デジタル化」という括りではなく、その投資が「いかに利益を生むか」という本質が問われるようになっています。
即時償却または最大10%の税額控除(資本金3,000万円以下の場合)という強力なメリットは継続しています。
2. 投資促進税制:ソフトウェア投資の「守護神」
「経営強化税制の認定が間に合わない」「要件が厳しすぎる」という場合のセーフティネットが、中小企業投資促進税制です。
・対象: 1台(1構成)70万円以上のソフトウェアなど。
・特典: 30%特別償却または7%税額控除(資本金3,000万円以下の場合)。
ここで注意が必要なのは、「デジタル複合機」や「PC・サーバーなどの電子計算機」は、平成29年度改正以降、この税制の対象外となっている点です。ハードウェアではなく、あくまで「業務効率化のためのソフトウェア」への投資が主眼となります。
3. DX認定と「低利融資」のコンビネーション
DX投資促進税制の廃止により、DX認定(経済産業省)は税額控除の直接要件ではなくなりました。しかし、資金調達面でのメリットは依然として強力です。
日本政策金融公庫の「IT活用促進資金」などは、DX認定を受けていることで、通常よりも低い特別利率が適用されるケースがあります。
「補助金で投資コストを抑え、低利融資でキャッシュフローを安定させ、残ったコストを税制で回収する」――この三重奏が、2026年現在の賢い戦い方です。
4. クラウド利用料は「資産化」させず一括費用化を狙う
SaaS・クラウドサービスの普及に伴い、重要性が増しているのが会計処理の設計です。
月額利用料は経費ですが、初期導入費用(カスタマイズやデータ移行)が高額な場合、税務調査で「繰延資産(長期前払費用)」として資産計上を求められ、初年度に全額落とせなくなるリスクがあります。
契約書の条項や支払方法を事前に精査し、保守運用費用と切り分けることで、導入初年度の損金算入額を最大化できます。「契約の内容が税金を変える」――まさにここが、私たち税理士の知恵の見せ所です。
5. 丸山会計と描く「次世代のデジタル化」
私たち丸山会計事務所は、目まぐるしく変わる税制改正の荒波の中で、常に「今、使える武器は何か」を研ぎ澄ませています。
制度が廃止されたからといって、投資の手を止めるのは得策ではありません。むしろ、C類型のような「デジタル化という名目」が通用しなくなった今こそ、「本当に収益を生む投資計画(B類型)」を練り上げ、確実な節税と成長を両立させるチャンスです。
これまで一案件で5,000万円超の節税実績を生んできた知見を活かし、御社のDXをバックアップします。
まとめ
かつてのDX投資促進税制や経営強化税制C類型は過去のものとなりました。現在は、経営強化税制A・B類型と投資促進税制、そして金融支援を組み合わせる「オーダーメイド型」の対策が必要です。
投資の構想段階で、必ず「今、本当に使える制度」を知る税理士にご相談ください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務相談については専門家にご確認ください。
▼経営に役立つ情報をもっと知りたい方は
→ メルマガ登録はこちら
→ 丸山会計へのお問い合わせはこちら
この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。


