自社株評価を下げて事業承継を成功させる5つの視点

投稿日:2026年04月29日

自社株評価を下げて事業承継を成功させる5つの視点

朝4時起きの税理士、丸山です。

本日は「自社株評価と事業承継対策」についてお話しします。

 

中小企業のオーナー経営者から、

「うちの会社は中小規模だから、自社株の相続税なんて大した金額にはならないでしょう?」

というご相談をよく受けます。

 

しかしこれは、事業承継における最大級の思い込みです。

実際に蓋を開けてみると、長年積み上げた内部留保や含み益のある不動産によって、非上場株式1株あたりの評価額が想定の5倍・10倍になっているケースは珍しくありません。

私自身、評価額3億円と試算された自社株を対策前に放置していた結果、相続人が納税資金に苦しむ事例を幾度も目の当たりにしてきました。

自社株は、動きが見えにくいからこそ、オーナーが気づかぬうちに膨張する「時限爆弾」なのです。

 

しかも相続税の納税は原則10ヶ月以内。

手元資金のない後継者は、会社の株を売るわけにもいかず、金庫株で資金化しようにも、原則として「みなし配当」となり、最高で約55%もの重い総合課税(所得税・住民税)がのしかかるリスクがあります(相続後一定期間内の特例を使えば約20%の分離課税で済みます)。

事前対策をしなかったツケは、最悪の場合「会社そのものを失う」という形で跳ね返ってくるのです。

自社株評価の仕組みを知らずに承継対策は始まらない

非上場株式の評価は、原則として「類似業種比準価額方式」と「純資産価額方式」の2つを会社規模に応じて組み合わせて算定します。

大会社はほぼ類似業種比準、小会社はほぼ純資産価額、中会社はその折衷です。

類似業種比準価額は「配当・利益・純資産」の3要素で決まり、純資産価額は会社の含み益(特に不動産)が直撃します。

つまり、利益を出して配当を出している優良企業ほど、株価が高騰しやすい構造なのです。

まずは自社の区分と現状株価を税理士に試算させること。対策はそこからしか始まりません。

株価引下げの王道「利益・配当・純資産」の3方向アプローチ

評価額を合法的に下げる選択肢は無数にあります。

代表例は、役員退職金の支給による利益圧縮(例えば功績倍率3倍・在任30年で1億円超の退職金が正当化できるケースもあります)、

高収益部門の子会社化、

生命保険の活用、

含み益不動産のグループ法人内での再編

などです。

 

たった一度の決算期に退職金1.5億円を計上して類似業種比準価額を40%引下げ、その期末で後継者へ贈与・譲渡を実行する

――これが教科書的な「株価評価引下げ年」の使い方です。

 

タイミングを逃すと翌期には評価額が戻ってしまうため、事前シミュレーションが命になります。

特に決算期変更や不動産購入、組織再編は「いつ・どの順番で・どの会社で」実行するかによって数千万円単位で税額が動きますので、必ず顧問税理士と数値シミュレーションを重ねて意思決定してください。

納税猶予制度(特例事業承継税制)は「使える会社・使えない会社」を見極める

平成30年度改正で創設された特例措置により、贈与・相続で受け継ぐ自社株の納税が実質100%猶予・免除される制度が話題となりました。

 

しかし、適用を受けるには都道府県への特例承継計画の提出が必要で、期限は令和8年3月末まで延長されています。

さらに猶予取消リスク(後継者の代表退任や、事業の継続を揺るがす組織再編など)を抱えたまま経営するデメリットも見逃せません。

株価が数十億円規模で、かつ売却の選択肢がないオーナーには強力な武器ですが、中規模以下で柔軟な組織再編を考える会社には、むしろ通常の贈与税・相続税で対策を完結させた方が有利というケースも多いのです。

丸山会計事務所が貫く「ともに未来を描く」事業承継支援

丸山会計事務所は、名古屋を拠点に全国のオーナー経営者の事業承継をご支援しています。

私たちは「守り」の節税にとどまらず、組織再編税制・持株会社スキーム・種類株式の活用まで踏み込んだ「攻める税理士」としての提案を得意としています。

 

最大5,000万円を超える節税実績の裏側には、5年・10年というスパンでの株価コントロール設計があります。

経営理念「ともに未来を描く」の通り、私たちは単年度の税額圧縮ではなく、次世代が安心して経営を引き継げる姿を経営者と一緒に描くことを使命としています。

自社株評価の試算は初回無料でお受けしていますので、「現状を知るだけ」という段階からでもお気軽にご相談ください。

 

【まとめ】

自社株評価は「知らないうちに膨らむ」という性質を持ちます。

会社規模区分を正しく把握し、利益・配当・純資産の3方向から株価を引下げ、納税猶予制度の活用可否を見極める。

そして何より、承継は5年〜10年計画で設計するのが鉄則です。

攻める税理士として、お金が大きく動くタイミングを一緒に見逃さないようにしましょう。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務相談については専門家にご確認ください。

 

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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