税理士試験の受験資格が緩和!誰でも受験できるようになった会計科目とは

投稿日:2026年05月05日

税理士試験の受験資格が緩和!誰でも受験できるようになった会計科目とは

朝4時起きの名古屋の税理士の丸山です。

 

税理士を目指している方の中には、「そもそも受験資格があるのだろうか」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

あるいは、「以前は受験資格がないと言われたけれど、今はどうなの?」と思っている方もいるかもしれません。

 

実は、令和5年度(第73回)の税理士試験から受験資格が大きく見直され、多くの方にとって受験しやすい制度へと変わりました。

本記事では、変更になった受験資格の内容と、これから税理士を目指す方にとって何がどう変わったのかをわかりやすく解説します。

 

1. 税理士試験の受験資格、これまでとこれから

 

1-1. 改正前の受験資格はどうだったか

令和4年度以前の税理士試験では、会計科目(簿記論・財務諸表論)においても受験資格が必要でした。

具体的には、大学・短大・高等専門学校の卒業者で社会科学に属する科目を履修した者、日商簿記1級合格者、法人等で2年以上の会計実務経験者、といった要件のいずれかを満たす必要がありました。

 

この制度のもとでは、たとえば高校卒業後すぐに税理士を目指したいと思っても、まず受験資格を取得する必要があり、受験のスタートラインに立つまでに時間がかかるという問題がありました。

また、社会人であっても会計系の実務経験がない場合は、すぐに受験できないというケースもありました。

 

1-2. 令和5年度から何が変わったか

令和5年度(第73回)の税理士試験から、会計科目(簿記論・財務諸表論)については受験資格が完全に撤廃されました。つまり、年齢・学歴・職歴に関係なく、誰でも簿記論と財務諸表論を受験できるようになったのです。

これは税理士試験の制度改革の中でも非常に大きな変更点であり、「税理士を目指したい」という意欲さえあれば、まず会計科目から挑戦できる時代になりました。

【ポイント整理】令和5年度から変わった受験資格
・簿記論・財務諸表論(会計科目)→ 受験資格不要。誰でも受験可能に
・税法9科目(所得税法・法人税法・相続税法など)→ 引き続き受験資格が必要
・受験申込時には証明書類の提出が必要(税法科目のみ)

2. 税法科目の受験資格は引き続き必要

 

2-1. 税法科目の主な受験資格要件

所得税法・法人税法・相続税法・消費税法などの税法9科目を受験するには、次のいずれかの要件を満たす必要があります。

学識による要件:大学・短大・高等専門学校を卒業し、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者

学識による要件:大学3年次以上で社会科学系の科目を含む62単位以上を取得した者

資格による要件:日商簿記検定1級合格者

資格による要件:全経簿記検定上級合格者

職歴による要件:法人または個人事業主の会計事務に2年以上従事した者

職歴による要件:税理士・弁護士・公認会計士等の業務補助に2年以上従事した者

これらの要件は「いずれか一つ」を満たせばよく、複数を同時に満たす必要はありません。自分がどの要件に当てはまるかを確認し、証明書類を事前に準備しておくことが大切です。

 

2-2. 受験資格の証明書類の準備は早めに

税法科目の受験申込には、受験資格を証明する書類の提出が必要です。

例えば、大学卒業を理由とする場合は卒業証明書、日商簿記1級合格を理由とする場合は合格証書のコピーなどが必要になります。

 

税理士試験の受験申込期間は例年5月上旬から中旬の約10日間と非常に短いため、書類の準備は余裕をもって行いましょう。

「申込期間になってから慌てて書類を集める」ということのないよう、前年度中から準備を始めることをおすすめします。

 

3. 受験資格緩和で広がる可能性

 

3-1. 大学生・若い世代への影響が特に大きい

今回の改正で特に恩恵を受けるのは、大学在学中の学生や若い世代です。

以前は卒業後でなければ会計科目の受験ができませんでしたが、今や在学中から税理士試験に挑戦できます。

 

実際に、令和7年度の税理士試験では大学在学中の受験者の合格率が31.9%と、全体平均(21.6%)を大きく上回っています。

また、年齢別合格率でも20歳以下が35.4%と最も高い数字を示しており、早期からスタートすることの優位性がデータからも見て取れます。

 

「大学在学中に簿記論・財務諸表論に合格しておき、卒業後に税法科目の受験資格を得て税法科目に進む」というルートは、今や非常に現実的な戦略となっています。

 

3-2. 社会人・転職希望者にとっての入口が広がった

「税理士に興味はあるけれど、自分に受験資格があるかどうかわからない」と躊躇していた社会人の方にとっても、会計科目から始められるという選択肢が生まれました。

 

例えば、「まず簿記論を受験してみて、手応えを感じたら転職や本格的な勉強へのシフトを考える」という、低リスクなお試し受験も可能になりました。

税法科目の受験資格については、会計事務所に就職して実務経験を積みながら取得するというルートも現実的です。

 

3-3. 職歴要件を満たす方は今すぐ全科目受験できる

一般企業の経理・財務部門で2年以上働いた経験がある方や、会計事務所でのアルバイト・補助経験がある方は、すでに税法科目の受験資格を満たしている可能性があります。

 

「自分が受験資格を持っているかどうか」を確認するには、国税庁のホームページや、税理士試験を実施している国税審議会税理士分科会の案内をご確認ください。

不明な点があれば、丸山会計事務所のカジュアル面談でも個別にご相談いただけます。

4. 簿記論・財務諸表論から始めることを強くおすすめする理由

 

4-1. 2科目は内容が連動していて同時学習が効率的

簿記論と財務諸表論は、学習内容に大きな重複があります。

簿記論が「企業の取引をどう記帳するか(計算中心)」を扱うのに対し、財務諸表論は「その結果として作られる財務諸表の考え方(理論+計算)」を扱います。

 

そのため、週に20〜25時間の学習時間が確保できる方であれば、2科目を同時に学習することで相乗効果が生まれ、1科目ずつ学ぶよりも効率よく知識を定着させることができます。

特に計算部分は共通の知識が多いため、両方を同時に学ぶことで学習コストを抑えることができます。

 

4-2. 会計科目の合格が税法科目への土台となる

法人税法・所得税法・消費税法などの税法科目を学ぶ上でも、簿記・会計の知識は欠かせません。

「簿記論と財務諸表論を先に合格してから税法科目に進む」という順番が基本とされているのは、会計の基礎なしに税法の計算問題を理解することが難しいからです。

 

逆に、会計科目をしっかりと理解した状態で税法科目に進むと、「このお客様の利益はいくらか」という会計上の理解と、「その利益に対して税金がどう計算されるか」という税務上の理解が自然にリンクし、学習がスムーズに進みます。

5. まとめ

令和5年度の税理士試験改正により、簿記論・財務諸表論の受験資格が撤廃され、誰でも挑戦できるようになりました。

税法科目については引き続き受験資格が必要ですが、「まず会計科目から始めてみる」という入口が大きく広がったことで、税理士を目指す方の選択肢は格段に増えています。

 

大学生であっても、社会人であっても、「税理士を目指してみたい」という気持ちがあれば今すぐスタートを切ることができます。

受験の進め方や事務所での働き方について詳しく知りたい方は、丸山会計事務所のカジュアル面談にお気軽にご参加ください。

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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