ChatGPTが台頭する中で必要とされる税理士を目指すには
投稿日:2023年11月17日
税理士という職業が、ChatGPTの台頭により、果たしてAIに置き換わることがあるのでしょうか。これから税理士を目指す方で、不安に感じる方も多いでしょう。
税理士が行う業務の中でも、ChatGPTのようなAIでもできてしまうものもあれば、人である税理士でなければできないものもあります。
本記事では、ChatGPTに税理士の仕事が務まるのかといった内容と、ChatGPTと共存していくためにはどんな税理士を目指した方がよいのかについて、解説していきます。
目次
1.ChatGPTとは
ChatGPTとは、質問を文字入力することで、それに対しAIが文章で答えてくれるサービスです。疑問に思うことや調べたいことを文字入力すれば、人と会話するような自然な文章で、回答が返ってきます。
質問に対する回答は、一部の分野に限定されることなく、様々な分野で対応可能です。自分が知りたいと思うことを、そのことに詳しい専門家に会って聞かなくても、パソコンやスマートフォンに、聞きたいことを入力するだけで、いつでも答えが受け取れます。
このChatGPTを活用すれば、税理士に聞きたいと思うような税法も、質問することが可能になるといえるでしょう。
2.ChatGPTに税理士の代わりが務まるのか
ChatGPTは、税理士に聞きたいような内容も、質問することができます。しかし、本当に税理士の代わりが務まるのでしょうか。
例えば個人事業主の方は、事業を進めていく中で、申告や税法に関する不安や疑問を持つことがあると考えられます。
そんなとき、ChatGPTに正しく質問することができれば、求めている答えを受け取ることができるでしょう。
税法や申告に関することは、内容が複雑で、個別具体的な事例も多いです。そのため、ネットで検索して調べるのではなく、ChatGPTなどを活用して、疑問に感じたことを質問する機会が、多い分野だといえるのではないでしょうか。
ChatGPTは、税法などを含むたくさんの情報の中から、質問された内容に沿った回答をAIが生成します。そのため、税理士に聞かなくても、疑問を解決できてしまうツールになる可能性もあるでしょう。
しかしChatGPTは、人ではなくAIであるため、質問したいと思う内容を正確に入力しなければ、思ったように伝わらず、正しい回答を得られない可能性があります。税法や申告といった分野で、間違った情報を鵜呑みにするのは、納税する金額にも関わるため、リスクがあることだといえます。
税法や申告は、正確性が求められる分野です。そのため、様々な案件も最終的には税理士が対応する必要があります。
今後は技術がさらに進歩し、AIの精度も向上することが考えられます。今後はChatGPTを税理士も如何に活用して、その中から税法条文を確認して、自分で判断する能力が必要になるでしょう。
3.今後求められる税理士とは
ベストな税法を導き出せるための知識を身につける
ChatGPTに税の質問をした場合、膨大な情報の中から、最適な回答をAIが生成します。
しかし、税申告に関しては、各個人の複雑な事情を含んでいることも多々あります。
人である税理士は、お客様とのコミュニケーションを通じて、背景や個別的な事情を考慮し、最適な対応を提示することが可能です。そこの部分が、ChatGPTには真似できない部分になるといえます。
今後求められる税理士になる為には、お客様に合わせた最適の回答ができるように、必要な知識を幅広く勉強し、適切な税法をすぐに提案できる能力が求められるでしょう。
コミュニケーションからベストな提案ができる税理士を目指す
今後求められる税理士になるために、必要な知識を幅広く勉強する以外にも、コミュニケーション能力を向上させることも重要です。
これは、税理士がお客様である「人」を相手にする仕事であるため、ChatGPTに置き換えることができない能力であるといえます。
ChatGPTは質問された内容でなければ、回答することができません。しかし人である税理士は、お客様の言葉の裏にある部分まで理解し、それに合わせた回答をすることができます。言葉の裏に隠されたことを知るためには、相手のことを理解するためのコミュニケーション能力と、専門的な知識を身に付ける必要があるといえるでしょう。
またその知識も、ただ知っているだけでは、実践で活用することができません。お客様とのコミュニケーションの中で、最適だと判断する税法を、しっかり伝わるようにアウトプットすることが重要です。そういった能力を身に付けて置くことで、AIには変えられない税理士として、今後必要とされるようになってくるでしょう。
4.まとめ
ChatGPTの台頭により、本来税理士に対して行う、税法や申告などの質問に対する回答を、AIで対応することが可能になってきています。
しかし、AIによる機械的な回答ではなく、お客様に寄り添った最適な提案をすることは、人である税理士でなければすることはできません。
また今後求められる税理士はChatGPTなども活用して、税に関する必要な知識を勉強し、お客様の言葉の裏まで、知ることができるコミュニケーション能力を、身に付けることが重要といえるでしょう。
時代の流れに逆らうのではなく、今の時代に流れに沿い、柔軟に対応をしながら、お客様の為に提案をできる能力がこれからの税理士に求められることだと思います。
これからの時代に必要とされる税理士になるための、勉強法などでお悩みの方は、丸山会計事務所までお気軽にご相談ください。
この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。
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