IT導入補助金を活用してマネーフォワードクラウドを導入しよう
投稿日:2024年07月30日
近年、電子帳簿保存法の改正やペーパーレス化、在宅勤務の普及などにより、クラウド型の会計システム(以下、クラウド会計システム)が多く提供されています。
クラウド会計システムは多くのメリットがありますが、一方で導入費用や維持費用が気になる方も多いのではないでしょうか。
このブログでは、クラウド会計システムのメリットを、昔ながらのインストール型の会計システムと比較しながら、クラウド会計システムの中でも「マネーフォワードクラウド会計」の機能や特徴を紹介します。
また、導入費用が気になる方に向けて、IT導入補助金の概要を説明します。
国は中小企業の効率化を推進しており、補助金がある今こそ、一度クラウド会計システムを検討してみましょう。
目次
クラウド会計システムのメリット | インストール型と何が違う?
クラウド会計システムとは、会計データをクラウド上で保存する会計システムをいいます。
インターネット環境と権限があれば、どこからでも誰でもアクセスが可能です。
今回ブログで紹介するマネーフォワードクラウド会計を始めとして、さまざまな会社から提供されています。
一方、インストール型の会計システムは、パソコンにインストールする形の会計システムです。
そのパソコンでしか利用できず、データはすべてそのパソコンで保有します。
バックアップをとる場合は追加で操作が必要です。
クラウド会計システムのメリットは、主に以下のとおりです。
1.業務の効率化が図れる
2.経営判断の迅速化が図れる
3.経理業務の属人化を防げる
1.業務の効率化が図れる
以下のような業務効率化が図れます。
・記帳の分業
・口頭や書面での報告の省略
・隙間時間を活用した業務遂行
・他データとの連携
それぞれ詳細を記載します。
・記帳の分業
クラウド会計システムでは同時接続が可能になるため、記帳業務の分業が可能です。
インストール型会計システムでは一人で進めていた記帳業務を、複数人で時間のある時に進められるため、業務の効率化が図れます。
・口頭や書面での報告の省略
会計数値などを報告する際に、システムにアクセスすれば確認できることが多くなり、口頭や書面でおこなう必要がなくなります。
情報を簡単に共有できるようになり、共有化のための手間も省けるでしょう。
・隙間時間を活用した業務遂行
場所や時間を問わずに会計システムにアクセスできるため、リモートワークなどの働き方も可能になります。
隙間時間を活用した仕事も可能になり、業務を停滞せずに進められるでしょう。
・他データとの連携、仕訳の記憶
クラウド会計システムでは、銀行の入出金データやエクセルデータなどの外部データ、そして他のシステム、例えば販売管理システムや経費精算システムとの連携が可能です。
連携するとデータを仕訳として会計データに読み込むことができ、仕訳作成の業務を効率化できるだけでなく、数値の入力ミスなども防げます。
これはインストール型のシステムでも可能なケースもありますが、クラウド会計システムでは連携可能なデータ対象が多かったり、より簡単に便利に連携できたりします。
また、読み込んだデータは一度仕訳を計上すると、次回はその仕訳を記憶して科目を呼び出してくれます。
必ずしも同じ科目の仕訳とは限りませんが、その場合は科目を訂正するだけです。
悩んだ時に前回の仕訳を確認する必要がなく、便利です。
マネーフォワードクラウドでは、会計システムだけでなく、請求書発行システム、債務支払システム、経費精算システム、給与計算など、経理に関するさまざまなシステムを提供しています。
そしてすべてのシステムでデータ連携が可能です。
例えばマネーフォワードクラウド請求書からは、売掛金発生・入金予定の仕訳を自動作成します。
マネーフォワードクラウド経費からは、経費を登録すると発生の仕訳が自動で連携します。
会計システムへの入力の手間が軽減されるとともに、入力ミスも防ぐことが可能です。
2.経営判断の迅速化が図れる
前述したように、クラウド会計システムでは情報を簡単に共有できるようになります。
このため経営者もリアルタイムで、記帳の結果を確認できます。
経営者が売上数値などの会計上の数字を早めに把握することで、迅速な意思決定が可能になるでしょう。
3.経理業務の属人化を防げる
クラウド会計システムでは、情報共有が簡単になる上、他データとの連携で誰でも同じように記帳できるような仕組みを作りやすくなり、経理業務の属人化を防げます。
また、場所や時間を問わずにアクセスできることで、アウトソーシングもしやすくなります。
クラウド会計システムを導入すれば、場所の離れた顧問税理士と一緒に帳簿や資料を見ながら相談するといったことも可能でしょう。
場所と時間を問わない利用方法と、同時に接続できる点が主なメリットです。
導入費用はIT導入補助金で補填しよう
クラウド会計システムを導入するには、導入費用と維持費用がかかります。
また証憑保存を利用する場合は、新たにスキャナなどの周辺機器も必要になるかもしれません。
現在、中小企業のITツールを利用した業務効率化を推進するため、IT導入補助金の制度があります。
IT導入補助金は毎年予算枠があり、次年度も予算があるとは限らないため早めの検討がおすすめです。
毎年、補助金の申請対象、申請金額などは変更があります。
検討する場合は最新の公募要領、交付規程を確認しましょう。
IT導入補助金2024では、事前に事務局の審査を受け、補助金のホームページに公開されたITツールが補助の対象となります。
さらに相談対応などのサポート費用や、クラウドサービスの利用料など幅広く対象となっているため、補助金を申請する際には、導入するクラウド会計システムのベンダーとよく相談してください。
マネーフォワードクラウドでは「通常枠」と「インボイス枠」に対応しており、クラウドサービスの導入費用が最大で450万円補助されます(新規導入の場合のみ。補助金額はかかった金額の一部を補助する形であるため、事業者により変動します)。
補助の対象者は中小企業・小規模事業者に限定されます。
業種により、資本金と従業員の要件が異なりますので、IT導入補助金2024のホームページにて確認してください。
システムを導入した後では補助金を申請できません。
事前に検討した上で、契約前からIT導入支援事業者(ベンダー)と打ち合わせをしましょう。
クラウド会計システム導入時の注意点
クラウド会計システムは多くのメリットがありますが、導入コストと維持費用がかかります。
期待した効果が得られるかどうか、事前に検討しておきましょう。
導入時の主な注意点は、以下のとおりです。
・クラウド会計システムを導入した後、どのような業務効率化が図れるかを明確にしておく
・移行までに準備期間を設ける
・移行作業がスムーズにおこなえるかを確認する
・データ連携を利用する場合、どのようなデータと連携できるかを確認する
・顧問税理士が導入する会計システムに対応しているか確認する
「業務効率化」は簡単に数値で測れないことがほとんどです。
導入費用に注目してしまい、諦めてしまうケースもあるかもしれません。
しかし、業務効率化は将来にわたりずっと効果があります。
国が補助金で支援してくれる今こそ、クラウド会計システムの導入メリットを確認してみるのもよいのではないでしょうか。
まとめ
以上、クラウド会計システムのメリットと、マネーフォワードクラウドの特徴、IT導入補助金について紹介しました。
IT導入補助金は、一般的に他の補助金と比較して採択率が高いと言われています。
いつまで補助金の予算があるかわからないため、クラウド会計システムの導入を検討している場合は早めにベンダーへ相談してみることをおすすめします。
また、税理士もクラウド会計システムの導入を支援しています。
機能や効果などが知りたい場合は、相談してみましょう。
マネーフォワードクラウドの導入をはじめとして、税務や会計に関するご相談は、丸山会計事務所までお気軽にお問い合わせください。
この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。
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