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その価格、「見せ方」で損していませんか? ―― 値上げに頼らず利益を残す3つの視点 | 名古屋の税理士・会計事務所なら、資産税務コンサルティングに強い丸山会計事務所


その価格、「見せ方」で損していませんか? ―― 値上げに頼らず利益を残す3つの視点

投稿日:2026年08月17日

その価格、「見せ方」で損していませんか? ―― 値上げに頼らず利益を残す3つの視点

朝4時起きの名古屋の税理士丸山です。

原材料費も人件費も上がり続け、「値上げしたいが、お客様が離れないか怖い」というご相談が絶えません。
ですが、利益を残す方法は“値札そのものを上げる”ことだけではありません。
同じ商品でも、価格の「見せ方」を少し変えるだけで、お客様が選ぶ商品が動き、結果として一人あたりの利益が増えることがあります。
値上げ交渉に踏み切る前に、まずは自社の価格の見せ方を点検してみる価値は十分にあります。

 
今日は、値札に手をつける前にできる工夫として、

アンカリング(基準づくり)

松竹梅効果(真ん中への誘導)

フレーミング(表示の工夫)

という3つの視点を整理し、最後にその効果を管理会計(MQ会計)で数字にして確かめます

目次

1. なぜ「価格の見せ方」で利益が変わるのか

2. 松竹梅効果 ―― 3段階で“竹”に誘導する

3. 表示・単位・量目を変えるフレーミング

4. 見せ方の効果をMQ会計で確かめる

1. なぜ「価格の見せ方」で利益が変わるのか

人は商品の相場観が曖昧なとき、最初に目にした価格を無意識の基準(アンカー=錨)にして「高い・安い」を判断します。
飲食店でワインを頼むとき、気づけば真ん中の価格帯を選んでいた――そんな経験はないでしょうか。
これが「価格のアンカー効果」です。
応用すると、あえて高価格帯の商品を一つ置くだけで、他の商品が相対的にお得に見え、購買が進みます。
たとえば見積書で、いきなり本命プランだけを出すのではなく、先に上位の高額プランを提示してから本命を見せると、本命が“手頃”に映ります

 
売りたい商品の隣に、より高い選択肢を並べる。
たったこれだけで、値札を変えずにお客様の受け取り方が変わります
逆に、自社が知らないうちに競合の低価格に「基準」を握られていないか、点検してみることも大切です。

2. 松竹梅効果 ―― 3段階で“竹”に誘導する

段階の違う3つの選択肢があると、人は失敗を避けて真ん中を選びやすくなります。
これが「松竹梅効果」です。
梅(安)・竹(中)・松(高)と並べると、多くのお客様は“竹”を選びます。

 
ポイントは、本当に売りたい商品を一番高い「松」ではなく、2番目に高い「竹」に置くこと。
松は必ずしも売れる必要はなく、竹をお得に見せる“錨”の役割を果たします。
たとえば従来「通常5,000円/お得8,000円」の2プランで販売していたなら、そこに「上位12,000円」を加えて3段階にする。

 
すると、これまで割高に見えていた8,000円が“真ん中の無難な選択”に変わり、そちらへ流れやすくなります。
見積書やメニュー、料金表を2段階で出しているなら、上位プランを一つ足すだけで、平均単価が上がる余地があります。

3. 表示・単位・量目を変えるフレーミング

同じ価格でも、見せ方次第で受け取られ方は変わります。
たとえば年額表示より月額表示にした方が申し込みが増える、というのはよく知られた効果です。
「年12万円」より「月1万円」、さらに「1日あたり約330円」と刻めば、負担感は小さく伝わります
端数の使い方も同じで、「2,000円」より「1,980円」の方が、わずか20円の差でも“大台を超えていない”という印象を与えます。

 
値上げ局面では、量目やサービス内容を調整する手もあります。
ある清涼飲料は500mlのボトルを終売し、350mlと700mlの2サイズに切り替えました。
1mlあたりの単価は上がり、売上は従来の約1.3倍に伸びたと試算されています。
「実質値上げ」を、お客様が納得しやすい形で見せた好例といえます。

4. 見せ方の効果をMQ会計で確かめる

見せ方の工夫は、感覚論で終わらせず数字で確かめることが大切です。
管理会計のMQ会計では、売価Pは変動費Vと粗利Mに分かれ(P=V+M)、その粗利の総額MQ(=M×Q)から固定費Fを引いた残りが利益G(MQ-F=G)になります。
たとえば1個あたりの粗利が、梅1,000円・竹2,000円・松3,500円の商品を考えます。
来店100人のうち、松を置く前は梅60人・竹40人。
このときMQは、60×1,000+40×2,000=14.0万円です。
松を一つ加えたことで梅30人・竹60人・松10人に動くと、MQは30×1,000+60×2,000+10×3,500=18.5万円。
値札は一切変えていないのに、粗利総額は約1.3倍になりました。
見せ方は、こうして“利益として”跳ね返ってきます

おわりに ―― ともに未来を描く

当事務所では、日々の記帳や申告といった税務にとどまらず、値決めや管理会計の視点から「どうすれば利益が残るか」を経営者の皆さまと一緒に考えています。
数字は過去の記録であると同時に、次の一手を決める羅針盤です。
私たちは経営理念「ともに未来を描く」のもと、価格戦略から資金繰りまで、御社の未来づくりに伴走します。
値上げやプライシングでお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別具体的な経営判断を行うものではありません。実際のご判断に際しては、税理士・会計士等の専門家へご相談ください。

 

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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