「値上げの壁」を突破せよ!100円のモノを1000円で売るための「4つの具体行動」
投稿日:2026年05月31日

朝4時起きの名古屋の税理士、丸山です。
これまでのブログで、MQ会計の「利益感度分析」を使えば、売上数量を追ったり経費を削ったりするよりも、「P(価格)を数%上げるのが、利益を増やすための最短・最強の近道である」ということをお伝えしてきました。
しかし、多くの中小企業経営者はここで壁にぶつかります。
「理屈はわかるが、ただ値上げしたら他社に乗り換えられてしまう」
という恐怖です。
普通のスーパーで100円のコーラを、無理やり105円で売ろうとすれば、当然お客様は怒って他店に行きます。
しかし、高級ホテルのリッツカールトンでは、同じコーラが「心地よい環境と最高のサービス」という体験(バリュー)で包まれることで、1035円でも喜んで買ってもらえます。
では、BtoBの中小企業が「1000円のコーラ」を売るためには、具体的に明日から何をすればいいのでしょうか? 今日は、社長が現場に指示を出せる「4つの行動ステップ」をお伝えします。
ステップ1:電卓を叩いて「P(価格)」の目標値を出す
「とにかく高く売れ!」という精神論では社員は動きません。まずはMQ会計の「利益感度速算法」を使い、「今期、利益を〇〇万円増やすためには、全社平均で価格を何%上げればよいのか」を計算します。 「なんだ、たった3%の値上げで利益が倍になるのか」という具体的な数字を経営陣と営業マンで共有し、値上げに対する心理的ハードルを下げることからスタートします。
ステップ2:「お客様の言いなり」をやめる
『100円のコーラを1000円で売る方法』という本の中で、顧客の要望を100%聞いて、どこよりも安い提案をしたのにコンペで負けてしまう営業ウーマンが登場します。
なぜ負けたのか? それは、ライバル会社が「顧客の要望を鵜呑みにせず、プロとして『本来あるべき姿』を提案した」からです。
お客様から「安くして」「早くして」と言われたとき、ただ応じる(プロダクトセリング)のではなく、「なぜお客様はそんなに急いでいるのか? 本当は何に困っているのか?」を深掘りしてください。そこに価値の源泉があります。
ステップ3:自社が圧倒的に高く売れる「文脈(シチュエーション)」を探す
これが一番重要な行動です。自社の製品やサービスを単なる「モノ」として売ると相見積もりになります。そうではなく、「お客様が、どんな状況(文脈)の時に自社を思い出すか」を営業会議で洗い出してください。
最新のマーケティングではこれをCEP(カテゴリーエントリーポイント)と呼びます。
「誰に売るか(ターゲット)」ではなく、「いつ、どんな時に(状況)」を書き出すのがコツです。
・「他社に断られて、納期が明日までと迫って絶望している時」
・「絶対に失敗が許されない、VIP向けの試作品を作る時」
・「仕様が固まっておらず、設計から丸投げで相談したい時」
ステップ4:その「文脈」専用のプレミアムメニュー(値札)を作る
ステップ3で洗い出した「自社が猛烈に頼られるシチュエーション」に対して、リッツカールトンのコーラのように高い値札(プレミアム価格)を設定します。
基本料金を一律で上げる必要はありません。
「通常納期なら今まで通りの価格ですが、『絶対に明日欲しい超特急お助け対応』であれば、プレミアム料金として〇〇円いただきます」
「図面がない状態からの丸投げ対応は、コンサルティング料として〇〇円いただきます」
というように、「特定の利用文脈に対する価値」に明確な値段をつけるのです。 これこそが、BtoB企業における「1000円のコーラの売り方」です。
■ まとめ
利益感度分析で「数字の目標」を出し、自社が選ばれる「文脈」を洗い出して、そこに「適正な高い値札」をつける。 「値上げしてこい!」と営業にハッパをかけるのではなく、次回の営業会議で「うちの会社が、お客様から一番頼りにされる(他社が嫌がる)シチュエーションってどんな時だろう?」と問いかけてみてください。そこに、御社の利益を劇的に改善するヒントが必ず眠っています。
値上げをしてつぶれた会社はありません!!
当事務所では、MQ会計に基づくシミュレーションから、こうした「適正価格で売るための価値の洗い出し」まで、社長の経営戦略を数字とマーケティングの両面から伴走支援いたします!
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この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。


