省エネ投資で攻める節税 カーボンニュートラル税制5視点

投稿日:2026年05月17日

省エネ投資で攻める節税 カーボンニュートラル税制5視点

朝4時起きの税理士、丸山です。

本日は省エネ投資・カーボンニュートラル税制についてお話しします。

「省エネや脱炭素なんて大企業の話で、うちのような中小企業には関係ない」

――そう思っていませんか。実はここに大きな誤解があります。

 

電気代や燃料費の高騰が続く今、省エネ投資は単なる環境対策ではなく、利益を守る経営戦略そのものです。

さらに国は中小企業の脱炭素投資を後押しするため、複数の税制優遇を用意しています。

「うちには無関係」と決めつけて、経営強化税制の即時償却100%やCN投資促進税制の税額控除最大14%を逃すのは、あまりにもったいない話です。

1. カーボンニュートラル投資促進税制の基本フレーム

カーボンニュートラル(CN)投資促進税制は、産業競争力強化法に基づく事業適応計画の認定を受けた法人が、生産工程効率化等設備(注:従来の対象だった「需要開拓商品生産設備」は令和6年度改正で廃止済み)を取得した場合に、特別償却50%または税額控除を選択適用できる制度です。

 

控除率は企業規模と炭素生産性向上率で決まり、中小企業者等は炭素生産性向上率10%以上で税額控除10%、17%以上で14%。大企業は15%以上で5%、20%以上で10%となります。

対象は、エネルギー消費量を大幅に抑える生産設備など。

1億円の設備投資で最大1,400万円規模の税額控除という効果が期待できます。

本制度は適用期限がたびたび見直されるため、最新の税制改正大綱を必ず確認し、発注前に経済産業省への相談を済ませておくことが鉄則です。

2. 中小企業経営強化税制のB類型・D類型・E類型を見逃すな

実務で使いやすいのは中小企業経営強化税制です。

特にB類型(収益力強化設備)は、令和7年度改正で投資利益率要件が5%から7%以上に引き上げられましたが、要件をクリアすれば機械装置160万円以上などの設備で即時償却または7%(資本金3,000万円以下は10%)の税額控除が選択可能です。

さらにD類型(経営資源集約化設備)に加え、令和7年度に新設されたE類型(売上高100億円超を目指す中小企業向けの拡充枠で建物も対象)も登場。

なお令和7年4月1日でC類型(デジタル化設備)は廃止された点も要注意です。

高効率空調、LED照明、高効率ボイラー、EV充電設備などの省エネ設備も、経営力向上計画に組み込めば対象になります。

3. 即時償却と税額控除、どちらが得か

判断のポイントは2つあります。

即時償却は初年度に取得価額の全額を経費化でき、業績好調で当期利益を圧縮したい年に効きます。

税額控除は当期法人税額の20%を上限に税額を直接減らせるため、長期キャッシュ効果は大きい。

利益が安定している会社は税額控除、利益変動が激しい会社は即時償却が有利になりやすい傾向です。

 

ただし繰越欠損金の状況、翌期以降の投資計画、消費税の影響まで含めて多角的にシミュレーションしないと逆効果になる場合もあります。

例えば、すでに大きな繰越欠損金を抱えている会社が即時償却を選ぶと、せっかくの欠損金を浪費するだけで節税効果はゼロになることもあります。

設備購入の発注前に必ず比較検討すべき論点です。

4. 補助金併用で実効投資を大幅圧縮

省エネルギー投資促進支援事業などの補助金と、税制優遇は併用できるケースが多くあります。

例えば設備投資3,000万円のうち補助金1,000万円を受け、残り2,000万円について即時償却を適用すれば、補助金控除後の自己負担2,000万円から法人税相当(実効税率33%想定で約660万円)が減り、実効投資額は約1,340万円まで圧縮できる計算に。

ただし補助金収入の益金算入、圧縮記帳の選択、課税繰延と恒久免税の違いなど論点は複雑です。

事前の段取り次第で手取りキャッシュは大きく変わります。

5. 「攻める税理士」丸山会計の伴走支援

丸山会計事務所では、設備投資のタイミングで「ともに未来を描く」を合言葉に、補助金・税制・資金調達の3点セットで提案しています。

経営力向上計画や事業適応計画の認定取得サポートから、即時償却と税額控除のシミュレーション、金融機関対応や補助金申請まで一気通貫で伴走。記帳代行で終わる守りの税理士ではなく、お金が大きく動く局面で攻める節税を仕掛けるのが私たちの強みです。

最大5,000万円超の節税実績は、こうした投資判断の場面で生まれています。

まとめ

省エネ・カーボンニュートラル投資は、環境対策ではなく利益を守る攻めの一手です。

CN投資促進税制、経営強化税制、補助金を組み合わせれば、中小企業でも数百万円から数千万円規模の節税が可能になります。

重要なのは、設備購入の発注後ではなく構想段階で税理士に相談する習慣を持つこと。

発注タイミングひとつで適用可否が変わる場面も多いからです。早い段階での相談が、結果的にもっとも大きな節税効果を生みます。

【免責事項】

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務相談については専門家にご確認ください。

 

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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