26/9/18配信:【本日が締切です】e-Taxが5日半止まります。そして25年ぶりの大移行へ

投稿日:2026年09月18日

朝4時起き名古屋の税理士、丸山です。

 

今日は前置きを省きます。

明日9月19日(土)の0時から、

e-Taxが止まります。

 

再開は9月24日(木)の朝8時30分。

5日半、電子では何も送れません。

そして9月24日、国税庁の基幹システムが

25年ぶりに全面刷新されます。

 

今日は2つお伝えします。

【今日中に済ませるべきこと】

【9月24日から、何が変わるのか】

■ まず、止まる時間をご確認ください

e-Tax(国税)

・9月19日(土)0:00 ~ 9月24日(木)8:30

・9月26日(土)0:00 ~ 24:00

 

eLTAX(地方税)

・9月19日(土)0:00 ~ 9月24日(木)8:30

 

止まるのは申告だけではありません。

ダイレクト納付、

インターネットバンキングによる電子納税、

メッセージボックスの閲覧。

これらもすべて使えません。

 

つまり、この5日半は

【出すことも、納めることも、

受け取ることもできない】期間です。

 

そして見落としやすいのが、

地方税のeLTAXも同時に止まること。

 

国税だけ前倒ししても、

法人住民税と事業税が送れなければ

意味がありません。

■ 今日、やっていただきたいこと

申告書がすでに固まっているもの、

届出書や申請書は、今日送ってください。

納付も今日中に。

金融機関の窓口で納める場合は、

本日15時までです。

 

ただし、9月末が期限のものまで

今日出せというのは無理があります。

決算が固まっていない会社に

「今日送れ」と言うのは、

税理士としても乱暴です。

 

大事なのは前倒しそのものではなく、

【自社の期限が、この5日半の

どこに当たるかを知ること】です。

■ 注意が必要なのは「月末以外の決算期」です

法人税の申告期限は、

事業年度終了の日の翌日から2か月以内。

決算日が月末でない会社は、

申告期限も月末ではありません。

今回、ここが直撃します。

 

(1)7月19日~24日決算の会社

国税の期限が土日祝日に当たるときは、

翌開庁日まで繰り下がります

(国税通則法10条2項)。

この結果、6日分の決算期の期限が、

すべて9月24日(木)に集まります。

そしてe-Taxの再開も、その日の朝8時30分。

申告も納付も、実質その日1日だけです。

 

(2)7月25日決算の会社

期限は9月25日(金)。

再開の翌日です。

動けるのは24日と25日の2日間だけ。

26日(土)は、また止まります。

「5営業日あるはずが、実質2日」

そう考えて段取りを組んでください。

 

(3)7月26日~月末決算の会社

期限は9月28日(月)以降です。

ここは落ち着いて対応できます。

無理な前倒しは不要です。

なお相続税の期限は、相続開始を知った日の

翌日から10か月。昨年11月中旬から下旬に

相続が発生したご家庭も、9月24日に集中します。

■ そもそも、なぜ5日半も止まるのか

毎年恒例のメンテナンスとは違います。

税務行政の土台そのものが、

入れ替わるからです。

 

「KSK(国税総合管理システム)」。

全国の国税局と税務署をつないだ、

税務行政の心臓部です。

 

役割は大きく3つ。

(1)申告書と納税のデータを一元管理する

(2)税務調査の対象者を選定する

(3)滞納の整理を管理する

皆様が提出した申告書は、

税務署の棚に置かれているのではなく、

このKSKの中に積み上がっている。

そう考えていただくのが、実態に近いです。

 

このKSKが全国に入りきったのが2001年。

以来、25年が経ちました。

 

その心臓部を9月24日、

「KSK2」へ丸ごと入れ替えます。

壁紙の張り替えではありません。

土台の入れ替えです。

だから、一度止める必要がある。

■ 9月24日から、調査の「見え方」が変わります

刷新のコンセプトは3つです。

 

① 税目の縦割りがなくなる

これまで法人税、所得税、消費税、相続税は、

税目ごとに分かれて管理されていました。

KSK2では、税目を横断して参照できます。

 

会社の数字と社長個人の数字が、

同じ画面に並ぶ。

役員報酬は横ばいなのに、

社長個人の資産が増えている。

 

会社は資金繰りが苦しいのに、

親族間で資金が動いている。

 

これまで別々の引き出しに入っていた事実が、

【一人の納税者の姿】として並びます。

② 紙の申告書もデータになる

書面で提出された申告書も、

AI-OCR(AIによる文字の読み取り技術)で

デジタル化されます。

 

「紙で出せば目立たない」

この前提は、もう成り立たないと

お考えください。

③ 調査官が調査現場からつながる

独自OSの大型コンピュータから、

汎用OSのオープンシステムへ。

調査官が調査の調査現場から

直接システムにアクセスできるようになります。

 

「持ち帰って確認します」が、

「今、確認しました」に変わる。

■ 本当に効いてくるのは、掛け算です

ここからは私の見立てです。

KSK2そのものの公表内容は、

今申し上げた3点です。

 

ただ、これとは別に、

金融機関への預貯金照会のデジタル化や、

CRS(海外口座情報の自動交換)といった

外部データとの連携が進んできました。

 

別々に進んできたものが、

同じ土台の上に乗る。

足し算ではなく、掛け算になります。

 

法人税・所得税・相続税を

同時に見にくる「多税目の調査」は、

確実に増える。

私はそう考えています。

■ では、何を備えるか

2つだけ申し上げます。

 

(1)法人と個人を、並べて見直す

会社単体の数字だけではありません。

役員報酬、会社への貸付金、

賃貸借取引、親族間の資金移動。

過去3年分を、法人と個人を

並べて見直してください。

 

これまでは、法人の申告書と

社長個人の申告書は

別々の引き出しに入っていました。

 

9月24日以降、それが同じ画面に並びます。

会社の決算書だけを見ていては、

気づけない矛盾があります。

 

(2)「なぜこの数字なのか」を、先に言葉にしておく

これまでの調査は、

「この取引は何ですか」と

資料を探すところから始まりました。

 

これからは違います。

相手はすでに数字を握った上で、

確認のために聞いてきます。

 

同業他社との乖離、売上の急変動、

役員報酬と個人資産の動き。

システムが先に見つけ、

調査官は答え合わせに来る。

 

そのとき問われるのは、

資料があるかどうかではありません。

【なぜ、そうなったのか】を

その場で説明できるかどうかです。

 

もちろん、合理的な経営上の理由があれば、

何ら問題はありません。

 

新しい設備を入れたから利益率が落ちた。

大口の取引先が変わったから売上が動いた。

経営者にとっては当たり前の理由です。

 

ただ、それを3年後に聞かれたとき、

同じ精度で話せるでしょうか。

決算のたびに、数字が大きく動いた理由を

2〜3行だけメモに残しておく。

 

たったそれだけで、

十分な備えになります。

■ おわりに

止まるのは5日半。

変わるのは、この先ずっとです。

 

ただ、恐れる必要はありません。

正しく記帳し、証憑を保存し、

数字の理由を説明できるようにしておく。

この王道以外に、対策はありません。

 

まずは今日、出せるものを出す。

そして自社の期限の位置を確認する。

その先の備えについては、

いつでもご相談ください。

 

追伸1

9月24日以降、申告書の様式も変わります。

実務に効くのは2点です。

 

ひとつは、申告書の「控用」がなくなること。

配色も原則、白黒になります。

金融機関へ申告書の控えを提出している会社は、

控えの残し方を決め直す必要があります。

 

もうひとつは、納付書の「整理番号」欄(8桁)が

「お問い合わせ番号」欄(13桁)に変わること。

源泉所得税の納付書を手書きで作成している会社は、

9月24日以降の記載方法をご確認ください。

 

追伸2

e-Taxへの接続に使うIPアドレスの仕様も変わります。

IPアドレスを指定して通信を許可している会社は、

9月24日以降、つながらなくなる可能性があります。

 

これは経理ではなく、

情報システムの領域の話です。

社内で確認できる方に、

このメールを転送しておいてください。

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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