「赤字だから税務調査は来ない」はもう古い?国税庁の最新AIが狙う“意外な盲点”

投稿日:2026年05月30日

「赤字だから税務調査は来ない」はもう古い?国税庁の最新AIが狙う“意外な盲点”

朝4時起きの税理士の丸山です。

経営者様や不動産オーナー様とお話ししていると、よくこんなお声を耳にすることがあります。

「うちはずっと赤字だし、規模も小さいから、税務調査なんて来ないでしょ?」

これまで業界内でも、なんとなく「赤字の会社には調査に入っても取れる税金がないから来にくい」「小さな会社までは手が回らないだろう」という通説がありました。

しかし、その常識はもう完全に過去のものです。

国税庁では現在、AIやビッグデータを駆使した「予測モデル」を導入し、調査すべき会社を高度なデータ分析によって抽出しています。この最新の仕組みを実務的な視点で読み解くと、これまでの思い込みを覆す「2つの盲点」が浮かび上がってきます。


国税庁のAIがチェックしている「想定外の基準」

国税当局の予測モデルは、私たちが想像する以上に緻密です。特に、経営者様が陥りがちな盲点が以下の2つです。

「赤字(欠損)」という理由だけでは外されない

「法人税が赤字だから大丈夫」というのは通用しなくなっています。最新の基準では、たとえ赤字の会社であっても、消費税の申告内容や還付の手続き、日々の取引データにおいて「リスクが高い」とAIに判定された場合は、それだけの理由で調査対象から外されることはありません。つまり、法人税がゼロでも、消費税などの別ルートから狙い撃ちされる仕組みになっています。

「問題がなかったデータ」すらAIの教科書になる

「以前に調査が来たけれど、何も問題がなかったから次も安心」というのも禁物です。実は、AIによる選定において「調査に入ったけれど、適切に処理されていた(申告是認)」というケースも、国税庁にとっては極めて貴重なデータになります。

「このパターンの会社は問題がなかった」という事実が、AIがさらに賢くなるための“教科書データ”として蓄積されているのです。蓄積された膨大な過去の事例と照らし合わされるため、どんなに小さな会社であっても、不自然な動き(異常値)があればすぐに検知されてしまいます。


 国税庁が網を張る「3つの予測モデル」

国税当局がどのような視点でデータを分析しているのか、その全体像を分かりやすく整理しました。

予測モデルの種類主な分析の視点とリスク
1. 総合リスク判定過去の申告状況や蓄積されたデータをもとに、会社全体の危険度をランク付けする。
2. 税目別リスク法人税だけでなく、消費税の還付リスクや源泉所得税などにズレがないかを個別にチェックする。
3. 不正形態別リスク売上の除外、架空の原価、架空の経費など、具体的な不正パターンに該当する「異常値」がないかを判定する。

※海外取引がある法人や、超大規模な法人については、さらに個別のスコアや異なる観点からのリスク分析が行われています。


「これくらいなら」のグレーな処理は今すぐ中止を

昔ながらの勘に頼って、「これくらいの金額ならバレないだろう」「みんなやっているから」と、根拠の薄い経費を計上したり、グレーな税務処理を続けたりすることは、今の国税AIの前では「自らアラート(異常値)を鳴らしに行くようなもの」です。

AIの分析精度が上がっているからこそ、私たちはアクロバティックな節税を追うのではなく、「今すぐ、AIに引っかかるような危うい処理を中止し、王道でガラス張りの健全な処理に切り替えること」を強くおすすめしています。

事前に「異常値」が出ないような正しい申告書を作っておくことこそが、これからの時代、最大の税務調査対策(資産防衛)になるのです。


ひとりで悩まず、まずはご相談ください

「今のうちの経理、国税のAIから見たら『異常値』になっていないかな…?」

「顧問税理士さんは大丈夫って言うけれど、最新の基準で見て本当のところが知りたい」

そんな不安を感じたときは、ぜひ一度当事務所へご相談ください。丸山会計事務所では、最新の税務トレンドを捉え、お客様の事業と資産を誠実にお守りするためのセカンドオピニオンを随時お受けしています。

あなたの会社の「安心な明日」を、一緒に作っていきましょう。

 

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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