中小企業の法人税優遇 令和税制改正の5大活用ポイント
投稿日:2026年05月05日

朝4時起きの税理士、丸山です。
本日は、令和の税制改正で拡充・延長が続く「法人税・中小企業向け優遇措置」の最新活用術についてお話しします。
「優遇税制って、うちみたいな小さい会社には関係ないでしょう?」
——こんな声を経営者の方からよく耳にします。
しかし実は、中小企業ほどスケールメリットで恩恵を受けやすい設計になっているのが、法人税の優遇措置です。
「適用要件が細かすぎて面倒」という思い込みで、数百万円単位の節税機会を取り逃している経営者は決して少なくありません。
令和の税制改正は、まさに中小企業の背中を強く押す内容になっています。
1. 中小企業経営強化税制 — 即時償却か税額控除かの選択
令和7年度税制改正で延長された目玉施策のひとつが「中小企業経営強化税制」です。
経営力向上計画の認定を前提に、対象設備を取得した事業年度で即時償却、または最大10%(資本金3,000万円以下の法人は10%)の税額控除が選択できます。
たとえば2,000万円の機械装置を導入した場合、即時償却を選べば当期の課税所得を2,000万円圧縮でき、実効税率34%前後とすれば約680万円ものキャッシュが手元に残る計算です。
一方、利益が安定して出ている法人なら税額控除200万円を選ぶ方が、中長期の税負担は軽くなるケースも多々あります。
どちらを選ぶかは、翌期以降の利益計画とセットで判断する必要があります。
2. 中小企業投資促進税制 — 計画認定なしでも使える強い味方
同じ設備投資でも、機械装置・車両総重量3.5トン以上の普通貨物自動車・一定のソフトウェアなど中小企業投資促進税制の対象資産なら、経営力向上計画の認定なしで30%の特別償却か、7%の税額控除(※税額控除は資本金3,000万円以下の法人のみ)を適用できます。
本制度は令和7年度税制改正により適用期限が令和9年3月31日まで2年間延長されており、「経営力向上計画の準備が間に合わないから諦める」という判断は早計です両制度の対象資産・要件を整理して使い分ければ、設備投資の実質コストは大きく変わります。
3. 研究開発税制の中小企業強化版 — 最大17%の高控除率
法人税減税のインパクトが最も大きい制度のひとつが「中小企業技術基盤強化税制」です。
試験研究費の12〜17%を法人税額から直接控除でき、控除上限は法人税額の25%(一定の売上高試験研究費割合を満たせば最大45%)です。
ここでのポイントは、試験研究費の範囲を狭く捉えすぎないこと。
令和3年度改正で措置法に「研究開発費」の定義規定が整備されて以降、新サービスの開発、ソフトウェア改良、クラウドを通じてサービス提供を行う自社利用ソフトウェア(ASP等)の開発なども、工学又は自然科学に関する試験研究に該当する等の条文要件を満たせば対象になり得ます。
「うちは製造業じゃないから無関係」と決めつけるのは、実にもったいない誤解です。
4. 賃上げ促進税制 — 従業員投資が節税に直結
給与総額を前年度比で1.5%以上増やせば15%、2.5%以上で30%、教育訓練費の増加や子育て支援・くるみん認定など一定の上乗せ要件を満たせば最大45%の税額控除が受けられるのが賃上げ促進税制です。
令和6年度改正で5年間の繰越控除制度が創設され、赤字年度でも将来の黒字年度にキャリーオーバーできるようになりました。
人への投資がそのまま法人税減税につながる、攻めの経営に欠かせない制度です。
5. 交際費の損金算入特例 — 飲食費の見直しで資金繰り改善
資本金1億円以下の中小企業には、交際費800万円までの全額損金算入特例が引き続き活きています。
加えて、令和6年4月以降は1人あたり10,000円以下の飲食費が交際費そのものから除外できるようになりました。
役員ランチや取引先との会食の経理処理を見直すだけで、実質的な損金算入額は大きく変わります。
日々の会計処理レベルでも、最新の改正を押さえた運用が差を生みます。
丸山会計が「攻める税理士」として提案する視点
優遇税制は「使えたらラッキー」ではなく、「使うべき前提で決算を設計する」ものです。
丸山会計事務所では、期中から翌期の設備投資・採用計画・研究開発ロードマップを丁寧にヒアリングし、どの税制をいつ適用するかを経営理念「ともに未来を描く」のもとで、オーダーメイドに組み立てます。
名古屋・栄の地から全国の経営者をサポートし、法人税優遇を単発ではなく中期戦略として実装する
——これが私たち“攻める税理士”の仕事です。
まとめ
令和の税制改正で延長・拡充された中小企業向け法人税優遇は、経営強化税制・投資促進税制・研究開発税制・賃上げ促進税制・交際費特例の5本柱。
単体で検討するのではなく、設備投資・人件費・研究開発を横断して最適解を組むことで、節税インパクトは飛躍的に高まります。
一つでも気になる制度があれば、早めの検討が差をつける第一歩です。
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この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。


