2026年度版:不動産オーナーの「生命保険」活用術

投稿日:2026年05月14日

2026年度版:不動産オーナーの「生命保険」活用術

朝4時起きの名古屋の税理士丸山です。

今回は、賃貸不動産への増税リスクに備え、法人の現金を賢く個人へつなぐ方法、についてです。

1. 導入:不動産は「納税」に弱い資産である

地主様や不動産オーナー様の最大の悩みは、「資産はあるが、現預金が少ない」というキャッシュフローの偏りです。

相続が発生した際、多額の相続税を支払うために「泣く泣く優良な物件を売却する」という事態は、一族の繁栄を途絶えさせる最大の要因となります。

 

そこで活用すべきが、法人の利益を原資とした生命保険です。

2026年現在の税制環境下では、かつてのような「極端な節税商品」としてではなく、「法人の現金をいかに効率よく個人の納税資金に変えるか」、そして「強化された不動産課税にどう対抗するか」という視点が不可欠です。

2. 具体的なメリット:法人のキャッシュを「家族の守り」に変える

不動産管理法人で保険を活用することで、以下のような戦略的な備えが可能になります。

「損金性」を活かした財務基盤の構築

現在の税制では、解約返戻率に応じた損金算入ルールが厳格化されていますが、最高解約返戻率を抑えた設計や少額特例(年換算保険料30万円以下)を活用することで、支払保険料の一部または全額を損金(経費)として処理できます。

これにより、法人の税負担を抑えつつ、将来の修繕費や退職金の原資を計画的に蓄えられます。

所得税改正を捉えた「所得分散」の最適化

2026年度(令和8年度)税制改正により、所得税の「基礎控除」が最大104万円(本則62万円+特例42万円 ※年収条件あり)に引き上げられました。

この非課税枠の拡大を活かし、ご家族を役員として適正な報酬を支払い、その報酬を原資に個人で保険加入する、あるいは法人の退職金として受け取ることで、一族全体の手残り額を最大化する設計が可能です。

注意: かつて流行した「低解約返戻金型保険の名義変更プラン」は、2021年の通達改正により評価方法が厳格化され、以前のような極端な圧縮効果は期待できません。現在は、正攻法の退職金準備としての活用が主流です。

新導入「賃貸不動産の5年ルール」への備え

2026年度改正の目玉として、「貸付用不動産の5年ルール」が導入されました(令和9年1月以降の相続より適用)。

取得から5年以内に相続が発生した賃貸不動産は、路線価ではなく「時価(取引価額)」で評価されることになり、直前の物件購入による節税が事実上封じられました。

万が一、この5年間に相続が起きた場合の「想定外の相続税増税分」を、保険金という即金性の高い現金でカバーすることで、物件を売却せずに守り抜くことができます。

3. 注意点:形式的な加入は「否認」のリスクを伴う

非常に効果的な手法ですが、税務調査において「単なる租税回避」とみなされないための注意が必要です。

「事業上の必要性」を明確にする

「なぜこの保険が必要なのか」という理由(借入金の返済保障、役員退職金の積み立て、事業継続のためのキャッシュ確保など)を議事録に残し、実態を伴わせることが重要です。

解約返戻率の「ピーク」と「出口」の同期

保険には返戻率が最大になる時期があります。これと大規模修繕のタイミングや、役員の勇退時期を正確に同期させる必要があります。

丸山会計事務所では、2019年・2021年の保険税務改正、および2026年の相続税改正をすべて網羅したキャッシュフロー表を作成し、管理いたします。

4. まとめ:丸山会計事務所は「終わりのない経営」をサポートします

不動産経営は、オーナー様一代で終わるものではありません。生命保険を賢く活用することは、次世代が「相続税のために物件を売る」という悲劇を防ぐための、経営者としての最大の愛情表現です。

 

当事務所では、最新の税制改正情報を踏まえ、「不動産・現金・保険」の最適なバランスをご提案します。経営理念である「ともに未来を描く」パートナーとして、2026年以降の厳しい環境下でも、一族の資産が永続的に成長し続ける仕組みを共に作り上げましょう。 

 

まずは、現在加入されている保険が「最新のルール」に適合しているか、一度棚卸しをしてみませんか?早朝4時から、あなたの資産の健康診断を承ります。

 

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この記事の監修

丸山会計事務所 税理士 代表 丸山和秀

税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)

税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。

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