26/7/3配信:重加算税、実は「証明できなければ課せない」税金です。知っておくだけで、損をしなくなります。
投稿日:2026年07月03日
おはようございます。
朝4時起きの名古屋の税理士丸山です。
7月からは税務調査が本格化するシーズンですね。
税務調査で、うっかり
損をしてしまうケースがあります。
悪意は一切ないのに、
調査官の質問に
素直に答えすぎてしまい、
結果として重加算税に
なってしまうパターンです。
たとえば、調査の現場で
「あー、この売上漏れ、悪質ですね。
これ、重加算税になりますよ」
と言われたとします。
この一言で、
「えっ、悪質、本税の35%〜40%も
ペナルティを取られるの!?」
と頭が真っ白になり、
調査官の言いなりに
なってしまった……という
経営者の方は少なくありません。
しかし、ここで皆様に
絶対に知っておいていただきたい
「税務調査の超重要ルール」があります。
それは、
「重加算税にするための
証拠を集めて証明する責任(立証責任)は、
納税者ではなく『税務署側(課税当局)』にある」
ということです。
■「疑わしい」だけでは重加算税にできない!
重加算税は、単に
「税金が少なかった(申告漏れがあった)」
という事実だけでは課すことができません。
「二重帳簿を作った」
「書類を改ざんした」
「意図的に証拠を捨てた」
といった、税金を逃れるための
「隠ぺい」や「仮装」といった
不正な工作行為があったことが必要です。
しかし、「意図(故意)があったかどうか」
という心の中を証明することは、
物的な証拠を証明するよりも
格段に難しいものです。
客観的な証拠を集めて
第三者(裁判所など)が見ても
「確かに不正があった」と納得できるレベルで
証明する義務は、税務署側にあります。
もし、納税者側が
「いや、それは意図的に隠したわけではなく、
単なる経理のミス(期ずれ等)です」
と反論した場合、
税務署側は
「その納税者の主張が嘘であること」を
証拠によって突き崩さなければ、
重加算税をかけることはできません。
■調査官はどうやって「証明」するのか?
では、税務署はどうやって
皆さんの「隠ぺい・仮装」を
証明しようとするのでしょうか?
彼らが最も頼りにする強力な武器、
それが「質問応答記録書」です。
帳簿などの物的な証拠だけでは
「意図的に隠した」という
心理までは証明しきれないことが
多いため、調査官は質問攻めを行います。
「税金を安くするために、
わざと売上を抜きましたね?」
「はい……」
といったやり取りを文書にまとめ、
「この内容で間違いありません」と
一筆書かせようとするのです。
つまり、あなた自身の「自白」を
最大の証拠として作り上げ、
それをもって「証明完了!」とするのが
ひとつの形になっています。
■調査官のプレッシャーに負けないための3箇条
だからこそ、調査官から
「重加算税です」と
プレッシャーをかけられた時は、
以下の3つを思い出してください。
1.安易に同調しない・うなずかない
「わざとやったんでしょう?」という
誘導尋問に乗ってはいけません。
「これは管理が行き届いていなかったミスです。
故意ではありません」と、
事実をそのまま伝える言い方にとどめましょう。
2.内容を顧問税理士と確認してからでないと、署名できない
事実と違う書類に一度サインしてしまうと、
後から覆すのは極めて困難です。
角を立てずに効果的に断るためにも、
「税理士と確認します」と伝えてください。
3.「証拠はあるんですか?」と心の中で思う
「重加算税だ」と言われたら、
「税務署側がそれを証明しなければならない
ルールですよね」という毅然とした態度で、
心の中で受け止めましょう。
重加算税は、
知っているだけで防げるケースが
少なくありません。
調査が来てから考えるのではなく、
「万が一の時にどう動くか」を
頭の片隅に置いておくだけで十分です。
何かあればいつでもご相談ください。
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この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。


