【DX投資促進税制】飲食業・物流業・不動産業の認定事例と制度を紹介!
投稿日:2024年07月17日
そもそもDXとは?
詳しくは、2018年12月の経済産業省「産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進」で定義付けられています。
DX促進税制はどれくらいお得なのかを簡易シミュレーション
さっそく、DX促進税制がどれくらいお得なのか、以下の条件で、簡易シミュレーションをしてみたいと思います。
・条件
①グループ企業でDXを推進
②取得価額が5,000万円のソフトウェアを取得
③法人税率は、23.20%
・税額控除を選択
5,000万円 × 5% = 250万円の節税効果
・特別償却30%を選択
5,000万円 × 30% = 1,500万円 × 23.20% = 348万円の節税効果
注意点として、一見、特別償却を選択した方が、節税額が多いように見えますが、中長期的には損金の前倒しに過ぎないため、基本的には税額控除を選択した方がお得と言えます。
また、ソフトウェアの取得日や法人税率などの細かい諸条件によっても節税額は変動するため、まずは顧問税理士などに相談することをおすすめします。
もちろん、丸山会計事務所でも初回無料相談を承っています。
DX投資促進税制を飲食業・物流業・不動産業の事例と共に解説
DX投資促進税制について、実際の認定事例を見つつ内容を確認していきます。
DX投資促進税制とは、経営力向上計画や地域未来投資促進税制と同じように、国(主務大臣)に事業適応計画の承認を受けて、その計画に基づいてDX投資を行うことにより適用を受けることができる税制となります。
※経営力向上計画についてはこちら
それでは、さっそく事例を見ていきましょう
・FOOD & LIFE COMPANIESの場合(物流業)
クラウド基盤上に配備する需要予測AIで算出した長期/短期需要予測から、事業パートナーである物流センターへの最適発注量・配送タイミングを算出し、物流事業者・各メーカーと連携して在庫・配送最適化を実現。
AI Chatbotによる消費者問い合わせ情報の収集・活用、SAPシステム導入によるグローバル会計可視化も実現。
・ゼンショーグループの場合(飲食業)
ゼンショーグループは、創業来の理念である「世界から飢餓と貧困を撲滅する」を実現するための成長戦略において、AI、クラウド、情報端末、ロボットなどを含む先端情報技術の活用が不可欠であると考え、グループ全体のDX戦略策定と共にその推進体制を整備した。
上記の業態レベルにおける具体的なDX戦術として、近い将来予測される労働人口減少フェーズを想定した前述の先端技術活用による【店内作業の自動化】や、クラウド技術を活用した店舗/本部/製造/物流部門とのシームレスな情報連携による【店舗管理の省人化/自動化】、両者の相乗効果による【業態運営/経営の効率化】をゼンショーの外食部門主要業態の、“すき家”“はま寿司”にて実践的に導入、展開する。
・日本通運の場合(物流業)
日本通運株式会社は、基幹システムの導入により「グローバルレベルでの情報一元化」を実現させ、オープン化を図ることで、工数削減やタイムリーな経営判断を実現するとともに、時代の潮流に応じて多様化する顧客ニーズに応じたサービス展開を図る。
これにより、顧客提供価値の向上と業務効率化を同時に目指し、グローバル市場における競争力を向上させる。
・森ビルの場合(不動産業)
森ビル株式会社は、オフィステナントの個別要望に対応し、ヒルズ全体をワーカーに使ってもらえるような新たなサービスを提供します。また全てのユーザーに対し、クラウドを活用した各種データ分析を行うことで、各々に即した適時適切な情報やクーポンを配信し、よりよいサービスを展開していきます。
これにより、会員数やリピート回数増加に伴う、施設の売上向上をはじめ、まちの賑わいや、魅力向上による商業施設の競争力強化、入居するオフィステナント従業員の満足度の向上を通じ、オフィス事業においても差別化を図ってまいります。
以上の情報をまとめると、小売業や卸売業の場合は、顧客情報や在庫情報をデータ化し、分析することで需要の創造や省人化に寄与する取り組みとなる内容が多いです。
DX投資促進税制は事業者自身でも申請できるの?
基本的には、事業者自身で申請をすることも可能です。
しかしながら、下記の事業適応計画の認定要件を見れば分かるように、DX投資促進税制は、認定要件の確認や計画の作成が非常に難しい税制であり、慣れていない事業者が申請をすることは、とても大きな負担になります。
・事業適応計画の認定要件
以上より、申請をする際は、DX投資促進税制の申請代行を行っている支援者に依頼をすることが、最もスムーズに申請できると考えられます。
DX投資促進税制、事業適応計画については、丸山会計事務所でも初回無料相談を承っています。
この記事の監修
税理士
丸山会計事務所代表 丸山 和秀(1986年生まれ)
税制支援20年以上、不動産税務、事業承継&M&A、法人資産税、設備投資時の優遇税制を得意とする。
「ともに未来を描く」を経営理念として、お客様と一緒に未来を描くことができる、提案型の“攻める税理士”として、経営ビジョンやニーズに寄り添い、適切なタイミングで、お客様のお悩みを解決するご提案を行う。
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